■多くの社長がもらえるお金をもらい損ねている
充実した人生を生きるためには、資産を増やすことが欠かせません。
たしかに、昨今は株価が上がり、新NISAも盛況です。
「いかに資産運用でお金を増やすか」といった話も、巷にあふれています。
金融機関から投資のお誘いも多いのではないでしょうか。
もちろん、手持ちのお金を増やすことができれば、それに越したことはありません。
でも、大切なのはその前段階のことです。
あなたは、本来もらえるお金をもらい損ねていませんか?
「どうせもらえないし…」と諦めているお金はありませんか?
そして、豊かな人生を送っていますか?
わたしは、日頃から多くの経営者の方々と接しています。
そのなかで、実際にもらえるはずのお金をもらい損ねている、
もしくは「もらえるはずがない」と諦めてしまっている方が非常に多いのです。
また、ご自身のしあわせを手放してしまっている方も、少なくありません。
■「役員借入金」を諦めていませんか?
たとえば、「役員借入金」という勘定科目が、会社のB/Sに計上されている会社は
多いのではないでしょうか。
役員借入金はご存じの通り、経営者個人の資金を会社に貸し付けたときに計上される勘定科目です。
この役員借入金を清算する方法には、「債権放棄」というものもあります。
でも、もともと社長個人のお財布から拠出したお金を、諦めていいものでしょうか?
それなりの金額を拠出しているのであれば、なおのこと。
たとえば、勇退とともに返済してもらうことで、社長退任後の老後資金として活用することもできます。
何の対策も行わないのは、論外です。
もし、会社にお金を拠出したまま亡くなったら、金銭債権として相続税の対象となります。
会社が返済できない状況で相続が発生すれば、資金化できない財産のおかげで相続税が増えてしまうのです。
■「役員退職金」も視野に入れましょう
ほかにも、「役員退職金」をないがしろにしていませんか?
役員退職金は、長年にわたる経営者の功績、苦難に報いるものです。
しっかりと受け取らなければいけません。
ところが、会社の業績不振によって諦めてしまうケースが多く見られます。
たしかに資産運用も大切ですが、その前に取りこぼししているお金はありませんか?
もらえるべきものを見逃さないよう、しっかりと押さえてほしいのです。
経営者を勇退する頃は、それなりの年齢になっているはずです。
平均余命で考えると、余生は10年ほどなのかもしれません。
あなたは、どんな人生を送りたいですか?
残された10年をどう過ごしたいですか?
やり残したことはありませんか?
しあわせな人生を送るには、どれほどのお金が必要ですか?
そのお金を得るために、会社の利益をどのように増やしますか?
どんな手立てを打ちますか?
そして、10年後、20年後に相続が発生したら、どう対応しますか?
このようなビジョンを持たないまま、流行りの新NISAなどに目を向けている
だけではもったいないことです。
先に取り組むべきことを見過ごしていませんか?
ぜひ、もらえるお金がないか、見直してみてください。
いまこそ、手持ちのお金を最大限に増やしていきましょう。
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